小規模事業者や個人店がホームページを作ろうとしたとき、「WEB制作会社に依頼した方がいいのか」「クラウドソーシングなどで個人の制作者を探した方がいいのか」と迷う方も多いのではないでしょうか。
ホームページ制作の依頼先には、それぞれメリット・デメリットがあります。そのため、「会社と個人のどちらが優れているか」だけで判断するのではなく、何のためにホームページを作るのか、制作後にどのように活用していきたいのかを明確にしたうえで選ぶことが重要です。
特に小規模事業者の場合、大規模なWEBサイトや複雑なシステムが必要とは限りません。信頼できる個人事業主やフリーランスに依頼することで、必要な機能に絞りながら、制作後の更新やSEO・MEOなども含めて柔軟に相談できるケースがあります。
一方で、ホームページは作っただけで自動的に集客できるものではありません。
SNS、Google検索、Googleマップ、さらに近年利用が広がっている生成AIなど、さまざまな経路から事業を見つけてもらい、その受け皿としてホームページを活用することが重要になっています。
この記事では、小規模事業者がホームページ制作を依頼するときの考え方から、制作会社と個人事業主の違い、目的別のホームページ活用方法、SEO・MEO・AEO・LLMOなど、制作後に考えておきたいWEB集客の基礎まで解説します。
小規模事業者がホームページを作るなら、まず「目的」を決める
ホームページ制作を考えると、最初にデザインやページ数、制作費などに目が向きがちです。
しかし、最初に考えたいのは、
「何のためにホームページを作るのか」
という点です。
目的によって、必要なページや機能、制作後に行うべき施策が変わるためです。
例えば、「新しく店舗を開業するので、とりあえずホームページが欲しい」という場合でも、本当の目的を掘り下げると、
- 新規のお客様を集めたい
- 店舗の場所や営業時間を知ってもらいたい
- サービス内容や料金を事前に確認してもらいたい
- 問い合わせを増やしたい
- 名刺交換した相手に会社のことを知ってもらいたい
- 採用応募者に事業内容を伝えたい
- SNSだけでは伝えきれない情報をまとめたい
- 事業者としての信頼性を高めたい
など、さまざまな目的があります。
「ホームページを持つこと」自体をゴールにするのではなく、ホームページを使って何を実現したいのかから逆算して制作内容を決めることが大切です。
小規模事業者のホームページ制作はどこに依頼する?
ホームページ制作の主な依頼先には、WEB制作会社と、フリーランス・個人事業主などの個人制作者があります。
クラウドソーシングサービスを利用して、個人のWEB制作者を探す方法もあります。
どちらが適しているかは、サイトの規模や予算、求めるサポート体制によって異なります。
WEB制作会社が向いているケース
WEB制作会社では、ディレクター、デザイナー、エンジニア、ライターなど、複数の担当者がチームで制作する場合があります。
そのため、
- 大規模なWEBサイトを制作したい
- 独自システムや複雑な機能が必要
- 大量のページを制作する
- 複数の専門職による制作体制が必要
- 担当者個人ではなく組織として継続的に対応してほしい
といった場合には、制作会社が適しています。
一方で、組織として制作するため、人件費や管理費などを含め、個人へ依頼する場合より制作費が高くなる傾向があります。
個人事業主・フリーランスが向いているケース
個人のWEB制作者の場合、相談から制作まで同じ担当者が対応するケースが多く、比較的小回りが利きやすいのが特徴です。
例えば、
- 個人店のホームページ
- 数ページ程度の小規模な事業サイト
- 新規開業時のホームページ
- WordPressを使用した一般的なサイト
- 既存サイトのリニューアル
- サイト公開後の更新
- SEO記事の追加
- MEOなどの集客支援
といった規模であれば、個人でも十分対応できる場合があります。
特に小規模事業者や個人店の場合、必要以上に大きな制作体制を用意するより、自社に必要な範囲を理解してくれる信頼できる個人事業主へ相談することも有力な選択肢です。
WEB制作会社と個人事業主、それぞれのメリット・デメリット
どちらにも長所と短所があります。
| WEB制作会社 | 個人事業主・フリーランス | |
|---|---|---|
| 費用 | 比較的高くなりやすい | 抑えられる場合がある |
| 制作体制 | 複数人で対応できる | 1人または少人数が中心 |
| 大規模案件 | 得意 | 対応できない場合がある |
| 柔軟性 | 会社の対応範囲による | 比較的柔軟な場合が多い |
| コミュニケーション | 営業・ディレクターを介する場合がある | 制作者と直接話せる場合が多い |
| 小規模な修正 | 契約内容による | 柔軟に相談できる場合がある |
| 対応できる専門領域 | チーム内で分担しやすい | 制作者による差が大きい |
| 継続性 | 組織として対応しやすい | 個人への依存度が高い |
WEB制作会社のメリット
制作会社の大きなメリットは、複数人で制作できることです。
デザイン、コーディング、システム開発、ライティングなどをそれぞれ専門の担当者が分担できるため、規模が大きいサイトや複雑なWEBサイトに向いています。
担当者が退職・休職した場合でも、会社として引き継げる可能性が高いこともメリットです。
WEB制作会社のデメリット
一方、複数人で制作するため、一般的には個人への依頼より費用が高くなりやすくなります。
また、営業担当、ディレクター、制作者などが分かれている会社では、実際に制作する人と直接やり取りできない場合もあります。
数ページ程度の小規模サイトの場合には、必要な規模に対して制作体制が大きすぎることもあります。
個人事業主・フリーランスのメリット
個人の場合、制作者本人と直接相談できるケースが多く、「ホームページだけ」「更新だけ」「SEO記事も一緒に」といった細かな要望にも対応してもらえる場合があります。
また、制作会社ほど大きな固定費や組織運営コストを抱えていないため、同等規模の制作であれば費用を抑えられることがあります。
個人事業主・フリーランスのデメリット
最も注意したいのは、制作者によってスキルや対応範囲に大きな差があることです。
デザインが得意でもSEOについては詳しくない、コーディングはできても公開後の運用には対応していない、といった場合もあります。
また、基本的に個人へ業務が集中するため、病気や廃業などによって継続的な対応が難しくなるリスクもあります。
そのため、料金だけではなく、
- 制作実績
- 得意分野
- 制作後の対応範囲
- WordPressなどの管理方法
- ドメインやサーバーの契約名義
- データの納品方法
- 保守・更新への対応
- SEOやMEOへの知識
- 連絡方法や対応時間
などを確認してから依頼することが重要です。
小規模事業者なら「信頼できる個人」も有力な選択肢
小規模事業者や個人店のホームページでは、数十ページ・数百ページ規模のサイトや高度なシステムが必要になるケースばかりではありません。
例えば、
「サービス内容を掲載したい」
「料金を掲載したい」
「施工事例を更新したい」
「問い合わせにつなげたい」
「Google検索やGoogleマップから見つけてもらいたい」
といった目的であれば、WordPressなどを活用した比較的小規模なサイトでも対応できます。
そのため、必要な規模と予算が比較的小さい場合には、クラウドソーシングなどを活用して実績を確認できる個人制作者を探したり、継続して相談できる個人事業主へ依頼したりする方法もおすすめです。
ただし、「安いから」という理由だけで選ぶのは避けた方がよいでしょう。
重要なのは、制作技術だけでなく、自社の目的を理解したうえで「何を作ればよいか」を一緒に整理できるかどうかです。
集客が目的ならホームページだけではなく「見つけてもらう仕組み」を作る
ホームページ制作の目的が集客の場合、ホームページを公開するだけでは十分とはいえません。
ホームページは、WEB上の「受け皿」のような役割を持っています。
その受け皿へユーザーがたどり着く経路を作る必要があります。
小規模事業者や店舗の場合は、例えば、
SNS → 認知してもらう
Googleマップ → 近隣で探している人に見つけてもらう
Google検索 → 悩みやサービス名から見つけてもらう
生成AI → 質問への回答や候補として情報を参照・紹介してもらう
ホームページ → 詳細を確認してもらい、問い合わせ・来店につなげる
というように、それぞれの媒体に役割を持たせて考えます。
すべての事業者がSNSを主軸にすべきという意味ではありません。
飲食、美容、小売など写真や動画との相性がよい業種ではSNSが強い場合があります。一方、「地域名+サービス名」で探される業種ではGoogleマップや検索が重要です。BtoBサービスであれば検索や紹介からホームページを確認されるケースもあります。
自社のお客様がどこで情報を探すのかによって、重点を置く媒体を決めることが重要です。
SNS運用とは?
SNS運用とは、Instagram、TikTok、X、Facebook、YouTubeなどを活用し、商品・サービスや事業者について知ってもらう取り組みです。
SNSの特徴は、まだ自社やサービスを知らない人にも情報を届けられる可能性があることです。
店舗であれば、
- 商品・サービスの紹介
- 施工事例・ビフォーアフター
- 店内やスタッフの紹介
- 利用方法
- よくある質問
- お客様が知りたい情報
- ショート動画
などを継続して発信できます。
SNSは自社で運用することもできますし、撮影・編集・投稿などを専門業者へ依頼する方法もあります。
重要なのはフォロワー数だけではありません。
「投稿を見る → 興味を持つ → プロフィールを見る → ホームページを見る → 問い合わせ・予約する」
という導線まで設計しておく必要があります。
Google検索から見つけてもらうSEOとは?
SEO(Search Engine Optimization/検索エンジン最適化)は、Googleなどの検索エンジンにWEBサイトの内容を理解してもらい、ユーザーが検索したときに自社のページを見つけてもらいやすくするための取り組みです。
例えば便利屋を運営している場合、
「○○市 網戸 張り替え」
「○○市 草刈り」
「網戸 張り替え 費用」
など、ユーザーが実際に検索するテーマに対応したページや記事を作ります。
SEOでは単純にキーワードを文章へ詰め込むのではなく、検索している人が知りたい内容を十分に説明し、サービスページや問い合わせへ自然につなげることが重要です。
Googleマップから集客するMEOとは?
MEOは、GoogleマップやGoogle検索のローカル検索結果から店舗・事業者を見つけてもらうための取り組みとして使われる言葉です。
Googleビジネスプロフィールに、
- 店舗名
- 住所・対応地域
- 営業時間
- 電話番号
- サービス内容
- 写真
- WEBサイト
- その他の事業情報
などを適切に登録・更新します。
Googleはローカル検索結果について、主に「関連性」「距離」「知名度」の3つの要素を組み合わせて順位を決定すると説明しています。
そのため、単にプロフィールを作るだけではなく、正確で充実した事業情報を登録し、WEBサイトなど他の情報とも整合性を持たせながら継続的に管理することが重要です。
特に、飲食店、美容室、便利屋、リフォーム、士業、教室など、地域と結びついてサービスを提供している事業者にとって重要な集客経路の一つです。
AEO・LLMOとは?生成AIから見つけてもらうための考え方
近年はGoogle検索だけでなく、生成AIを使って、
「○○市でおすすめの○○は?」
「小規模事業者におすすめの○○サービスは?」
「○○について相談できる会社を教えて」
といった形で情報を探すユーザーもいます。
そこで注目されているのがAEOやLLMOです。
AEOとは
AEO(Answer Engine Optimization)は、検索エンジンやAIなどがユーザーの質問に回答するときに、内容を理解しやすい形で情報を整える考え方です。
質問に対して明確に回答する、ページのテーマや構造を分かりやすくする、事業者情報を明確にするなど、ユーザーにも検索システムにも理解しやすいコンテンツを作ることが基本になります。
LLMOとは
LLMO(Large Language Model Optimization)は、ChatGPTなどの大規模言語モデルを利用したサービスに、自社や自社の情報を理解・参照してもらいやすくするための考え方として使われています。
ただし、AEOやLLMOだけに特別な「必勝法」が存在するわけではありません。
検索エンジンやAIが理解できるよう、
- 何を提供している事業者なのか明確にする
- サービスごとに詳しいページを用意する
- 独自の経験・実績を掲載する
- 会社・運営者情報を明確にする
- ユーザーの疑問に具体的に回答する
- サイト内の情報を整理する
- WEB上の事業者情報に一貫性を持たせる
といった、従来のSEOとも共通する基本的な情報整備が重要です。
Googleも生成AIを利用した検索機能について、従来のSEOのベストプラクティスが引き続き有効であると案内しています。
SEO・MEO・AEO・LLMOは「作って終わり」ではない
SNSは、自社で継続的に投稿したり、必要に応じてSNS運用の専門業者へ依頼したりすることで取り組めます。
一方、SEOやMEO、生成AIを含む検索環境は継続的に変化しています。
以前有効だった施策が現在もそのまま有効とは限りません。
そのため、
自社で継続的に情報収集しながら運用する
または、
難しい部分について専門知識を持つ事業者へ依頼する
という選択肢があります。
特に小規模事業者では、経営者自身が本業を行いながら、WEBサイト、SNS、SEO、Googleビジネスプロフィールまですべて管理することが負担になる場合があります。
最初からすべてを外注する必要はありません。
「SNSは自社で更新する」「ホームページとSEOだけ依頼する」「Googleビジネスプロフィールの初期設定だけ相談する」など、自社で対応できる部分と外注する部分を分ける方法もあります。
ホームページの目的別に必要な施策を考える
ホームページの目的によって、制作後に重点を置く施策も変わります。
目的1:新規顧客を集めたい
集客が目的であれば、ホームページ制作と同時に「どうやってサイトを見つけてもらうか」を考えます。
店舗型であればSNS・MEO、検索需要があるサービスであればSEOなど、自社の業種に合った流入経路を作ります。
目的2:事業の信頼性を高めたい
名刺交換や紹介を受けた人が会社名を検索したときに、
「どんな会社なのか」
「どんな人が運営しているのか」
「何を依頼できるのか」
「実績はあるのか」
を確認できるサイトを作ります。
この場合は、会社概要、代表者情報、サービス内容、実績、料金、よくある質問、問い合わせ方法などを充実させることが重要です。
目的3:問い合わせを増やしたい
アクセスがあるのに問い合わせにつながっていない場合は、アクセス数だけではなくサイト内の導線を見直します。
各ページから問い合わせまで移動しやすくする、料金や対応範囲を明確にする、利用の流れを説明する、実績やFAQを掲載するなど、問い合わせ前の不安を減らします。
目的4:店舗への来店を増やしたい
店舗型ビジネスでは、ホームページだけではなくGoogleビジネスプロフィールとの連携が重要です。
営業時間、住所、アクセス方法、メニュー・サービス、料金、写真などを確認できるようにし、Googleマップからホームページへ移動した人が来店を判断しやすい状態を作ります。
目的5:自社で情報発信できるようにしたい
お知らせ、施工事例、ブログ、実績などを継続的に発信したい場合は、WordPressなど自社で更新できる仕組みを選択する方法があります。
制作時点で「誰が・何を・どの程度の頻度で更新するのか」を決めておくと、公開後に更新が止まりにくくなります。
小規模事業者のホームページは「制作後」まで考えて依頼先を選ぼう
小規模事業者のホームページ制作では、大きな制作会社へ依頼すれば必ず成功するわけでも、個人へ安く依頼すればよいわけでもありません。
重要なのは、
何のためにサイトを作るのか
を明確にし、その目的に必要な制作・運用ができる依頼先を選ぶことです。
小規模な店舗・事業で、一般的なホームページを制作したい場合には、信頼できる個人事業主やフリーランスも有力な選択肢になります。
一方、大規模サイトや複雑なシステム、複数の専門職による制作体制が必要であれば、WEB制作会社の方が適している場合があります。
そして集客を目的とするのであれば、ホームページだけで完結させず、
SNS・SEO・MEO・生成AIなどから見つけてもらう → ホームページで詳しい情報を確認してもらう → 問い合わせ・予約・来店につなげる
という全体の導線を考えることが重要です。
L.A.C WorksではWordPress制作から公開後の運用まで対応しています
L.A.C Worksでは、小規模事業者・個人事業主・店舗を中心に、WordPressを使用したWEBサイト制作・運用を行っています。
サイトを制作して終わりではなく、事業の目的や現在の状況を確認したうえで、必要に応じてSEO記事の制作・投稿、MEO対策、サイト更新・修正など、公開後のWEB運用まで対応可能です。
また、
「ホームページ制作だけ依頼したい」
「すでにサイトはあるので、更新・運用だけ任せたい」
「SEOやMEOなど必要な部分だけ相談したい」
といったご依頼にも対応しています。
小規模事業では、すべてのWEB業務を一度に外注する必要はありません。
自社で対応できる部分と外部へ任せたい部分を整理し、必要なところだけ依頼することも可能です。
ホームページの新規制作から既存サイトの運用・改善まで、まずは現在の状況や目的をご相談ください。